石橋の手帖

2024年9月10日(火)

    『お膝元での講演』

    先日は講演の仕事でした。
    講演活動は僕の仕事のひとつです。
    主要なテーマは、人材育成、組織開発、仕組み化辺りです。内定者研修や新入社員研修、幹部研修なども請けています。興味のある方はお問い合わせください。
     
    先日の依頼先は、かねてからご縁を頂いているPHP研究所。これまでは、受講する側でしたが、恩返しの意味を込めての講演でした。
    PHP公開セミナー「経営道コース」での講演。
    受講生は大手会社の幹部クラスの方々。
    中小零細企業の社長の経営への覚悟を僕の考え方と実践活動を通してお話をさせていただきました。
     
    特に人を育てること(人材育成)を安易に考えないで欲しい。重要なことは、経営側の情熱と覚悟と忍耐力が必要であることに重点を置きました。
    研修を受けさせることでは、人は育たない。
    手間暇をかける。時間もかかる。
    あなたに、その覚悟はあるか?
    少なからず衝撃を受けていただいたようです。
    ショック療法にも似た感じです。
    大手の幹部クラスへの方々へのメッセージです。
     
    講演当初は、こいつは何者だ?と言った感じの視線。
    痛い。実に痛い。
    明らかにウェルカムの感じではない。
    そりゃそうです。
    しがない工務店の社長が、松下幸之助翁のお膝元のPHPで、「特別講演」という大それた名前の講演ですから。
    しかし、僕は怯まない(笑)
    松下幸之助の孫弟子としての役目を果たすのみです。
     
    僕は講演中に参加者のお一人お一人の目を見ます。
    目を見れば、好意的か反抗的か、納得しているか、疑問を感じているかが分かります。
    眠たそうな人もいます。そんな時は声を大きくしたり、小さくゆっくり話したりします。
    こちら側も大変です(笑)
    併せて、研修の本質的な意味や主催者側の意図を汲み取り、内容を変えます。
    僕に何を伝えて欲しいのか?という部分です。
     
    途中から目つきが変わってきました。
    流石に優秀な人財の方々です。
    気づきの感性が高い。
     
    最後の質疑応答が僕の講演が上手くいったか?の試金石。
    質問が活発に出る時は、上手くいった証拠としています。
    質問が出ない時は、ぐうの音も出ないほどやりすぎたか、全く共感出来なかったかのいずれか。
    実はこの瞬間が一番の緊張の時。
     
    お陰様で、予定時間を超過するほど質問が出た。
    特に印象的だったのが、「なぜ役職者立候補制度で、そんなに多くのスタッフが手を挙げるのか?」という質問。
    質問自体ではなく、その質問への僕の回答は
    「うちの会社好きだからです。だからもっと良くしたいと考えるスタッフが多いからです」との回答。
    敢えて少し変化球の回答にしました。
    さすがに優秀です。
    「つまり、その前提を構築することが大事ということですね。」という話でした。
    こう言った講演などを僕自身もよく受けます。
    しかし、その多くは成功事例のハウツー的な内容。
    ここで終わると、学びは小さい。
     
    そこから如何に本質に迫れるかが重要。
     
    松下幸之助翁の孫弟子として、少しは役に立てたようです。ホッ。

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