『本気・覚悟が動かす』
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先日、ひだまりほーむ社員旅行の一環として、埼玉県三芳町にある石坂産業株式会社を視察させていただきました。
実を言うと、この訪問には背景があります。
今年の6月、私は専務とともにPHP研究所「松下幸之助経営塾・同志会@関東ブロック」に参加し、その中で石坂産業を初めて訪問しました。そこで目にしたのは、ただの「産廃処理業者」ではありませんでした。
廃棄物に向き合う覚悟。
ゴミをゴミにしない。
森を守り、地域を支え、100年先の未来を変えるための思想。
循環型社会を本気でつくろうとする姿勢。
そのすべてに私は強く心を動かされました。
そして思いました。
「これは会議の議題でも講演でもなく、社員全員が現地で“感じる”べき学びだ」と。
その想いが今回の視察のきっかけです。
石坂産業は、建築系産業廃棄物を高度な技術で再資源化する企業です。
リサイクル率95%だったかと思います。
私たち建築業にとって、その分別・解体・再利用の現場は決して他人ごとではありません。
向上見学を進めながら背中を冷たいものが通りました。
「私たちが建てている家は、50年後・100年後、一体どんな姿で戻ってくるのか。」
「素材は分別できるのか?再利用できるのか?燃やすしかないのか?埋めるしかないのか?」
「住宅の価値は“建てた瞬間”でなく、生まれてから土に還るまでで問われる時代になる。」
そんな未来像がありありと浮かびました。
石坂産業の工場は効率や利益を追うための設備ではなく、自然・地域・未来への責任から生まれた仕組みでした。
だからこそ、社員一人ひとりの言葉や目には迷いがありませんでした。
視察を終えた私の結論はひとつ。
これからの住宅づくりは、「つくる時」だけではなく、「終わりまで責任をもつ」設計が必須になる。
そしてそのために必要なのは――
廃棄時の分別や処理を前提とした設計
リサイクルの可能性を持つ素材選択(理屈上・技術上でリサイクル可能か否か?)
地域循環資源を使う思想
“捨てずに残す価値”をデザインする文化
つまり、住宅は建てて終わりではなく、循環させる時代に入った。
残念ながら、今使われているほとんどの建材が、リサイクルが出来ない・・・
一方で、私たちが昔使っていた断熱材は、技術上リサイクルが可能であった。
そこをPRしていた時代があったが、最近は、そういった所から少し遠ざかっていたと反省。。。
今一度、環境や省CO2、脱炭素などを色々な面から考えて見ます。
私たちは、挑戦を再始動始めます。
今回の視察に先立ち、私は社員に次のメッセージを送りました。
「今回の社員旅行は、間もなく迎える100周年の次の100年に向けた
第3章の始まりと位置付けています。
第1章:創業〜製材の時代(過去)
第2章:住宅事業部が稼働した時代(現在)
第3章:これからの100年(未来)
私たちの未来ビジョンは
『100年先も森が豊かで、人々が豊かで、地域が豊かな社会をデザインする。』
その意味で、石坂産業の視察は特別です。
明日、私たちは“未来を見に行く”。
学ぶのは技術ではなく、覚悟。
100年先の森と地域と人のために、私たちは何を残すべきか。
その問いの入口にしてください。
まずは、飲んで笑って楽しみましょう。
そして、ひだまりほーむの第三章を始めましょう。 」
早速、帰社後に「ひだまりエコ・デザイン2026」としてまとめてみました。

