石橋の手帖

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2022年6月29日(水)

    『経済学部での自称建築家!?』

    僕は学生時代に建築は学んでいません。
    経済学部という、当たり障りのない学部の出身です。
    そんな僕ですが、これまでに60棟を超える住宅を
    設計してきました。
    一通りのCADも扱えます。
    現場管理も素人よりは出来ると思います。
    原価は詳しい方です。
    断熱欠損探しは現場での僕の趣味です。
    温熱の計算も一通りは出来ます。
    営業には結構自信があります。
    というよりも、営業が本職です。
     
    経済学部出身で、建築を全く知らなかったらこそ、
    見るモノ、聞くコト、すべてが新鮮で面白い。
    人間は、その気になれば何でもできる。
     
    一方で、建築を知らないからこそ、
    苦労?も多かったのは事実です。
    若いころは、それこそ我武者羅に建築系の雑誌と営業系の本を読み漁り、来る日も来る日の勉強の毎日。
    今のようにインターネットは高速ではなく、
    全く役に立たない。
    現場に足を運び、大工にも色々教えてもらう。
    そんなことも知らんのか!
    と叱られることもありました。
     
    当時のひだまりほーむは、
    営業設計工事と言った縦割りの役割分担はなく、
    すべてを兼ね備える必要性がありました。
    単に人がいなかったからです。
    しかし、僕は営業職で入社したので、
    まさか自分が設計するとは思ってもみなかった、
    というのが本音です。
    見よう見まねで設計をかじり、
    見よう見まねでCADを扱う。
    完全な独学です。
     
    そんなことを数年続けてきた結果、
    建築が面白くて仕方がなくなりました。
    習うより慣れよ。
    好きこそものの上手なれ。
    僕が設計した住宅がコンクールで
    「優秀賞」を受賞した時はうれしかったです。
    この時代の僕は、設計で生きて行けるのかも!?
    と勘違いしていた頃でもあります。
    調子に乗って、有名な建築家(吉田桂二先生)の
    私塾にも参加しました。
    と、ここで運命が。。。
    まわりは、優秀な本物の設計者。
    僕は、営業が本職の素人設計者。
    その差は歴然としています。
    ここで目が覚め、
    本職の営業職に専念することとなりました。
    ここで気づけて良かったです。
    一方で、吉田先生に直接指導いただいたのは、
    僕の自慢の一つになっています。
    一応、吉田先生から何かの賞も貰ったコトがあります。
    が、懇親会で賞の喜びのスピーチをしたら、
    吉田先生に「こっ酷く叱られた」のも、
    設計者を目指した僕の良い思い出です。
     
    そこからは、営業へコミットした勉強。
    どうやってお客様のお役に立てるのか?
    どうやって伝えるのか。
    どういう表現をするべきか。
    どんな資料が良いのか?
     
    お客様の心の声を聞く努力をし続けました。
    おかげで、営業の道を極めることが出来ました。
    住宅営業は最高の仕事であると自負しています。
     
    最近は、東北方面の住宅会社のお陰で営業マンが
    「一律」に悪く言われ悔しい気持ちでいっぱいです。
    営業マンの中にも、お客様を想い、考え、
    一途に頑張っている人も多くいます。
    もちろん、そうではない営業マンも多々るのでしょう。
    が、20数年間の営業人生で、
    僕の周りでそういった営業マンは
    会ったコトがありませんが。。。
    僕は、営業マンは必要だと思いますし、
    商売をしていれば、どこかで営業をしているはずです。
    誠実な多くの住宅営業マンよ頑張れ!!
    と、エールを送りたい。
     
    そんな設計を志、自分の能力を把握し、
    営業マンという天命を知った僕は、
    冗談で自称建築家を名乗り、笑いを取っています。

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