石橋の手帖

2022年6月22日(水)

    『気配を感じる』

    昨日は、YKKのライブストリームフォーラム2022のライブ配信のゲストスピーカーととして、松尾さん、日下さん、稲葉さんと共に参加してまいりました。
     
    高性能の次は何か?という話題と、リノベ市場は今後どうなるのか?
    の概ね2点がテーマ。
     
    省エネ義務化に伴い、最低限の断熱性能が求められる。
    ひだまりでも、G2の標準化に向けて動いている。
    しかし、Ua値を達成しても、それはまだ片手落ち。
    気密も換気も日射取得も。。。
    まだまだ同時並行でやるべきことが多い。
    ここに相変わらずチャレンジしていくことに変わりはない。
     
    その中で、窓を開けるか否かの話題が。
    僕は、高断熱な住宅にしても、窓は開けるべき。というのがスタンス。
     
    僕にとって、高性能の窓は、熱を絶つ役割役割に限らない。
    その先にある風景を見る為。
    外の世界の景色を感じる為。
    また、
    外の世界の音を感じる為。
    でもある。
     
    窓を締め切り、雨の音や鳥の声、風の音、草の匂いや雨の香り、セミの鳴き声や鈴虫の声を感じなくなったら、どうなるのだろうか?
    日本の四季という気候から享受する感性が低下しないか。
    日本人の美的感性って、景色ごとに変わるこういった変化を目で、耳で、手で感じとり、情緒を育んでいると思う。
     
    我が家では、軒が深いため、少しの雨でも窓は開けられる。
    意外にも、そういった日の湿った空気感が好きだったりする。
    無垢の木と漆喰の家は、そんな湿気を十分に受け入れてくれる。
    子どもたちは、雨の匂いが好きとか言っていた。
     
    高性能の窓を使い、高性能の断熱材を使うことで、高断熱な家は実現できる。
    とても大切なコト。
    一方で、その高性能な窓辺に座って外を見たり、窓を開けて風を感じたりすることも同じくらい大事。
    特に、情緒が今の日本の家には必要な気がしています。
     
    その両方を両立できることが僕の役割だと思います。
     
    改めて、そんな気付きを得ました。
     
    松尾さんや日下さん、稲葉さんにYKKの米山さん、石川さん。
    みなさんのおかげで、大きな気づきを得ることが出来ました。
    ありがとうございました。

    その他の記事

    石橋の手帖一覧

    • Facebook
    • Instagram
    • Pinterest
    • Youtube