石橋の手帖

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2021年1月13日(水)

    『”理念経営”で有事も動じない組織成熟で次のステージへ』

    新型コロナで何か変わったことがあるかと問われれば、「ない」と言える。
    手段に対するアプローチの仕方が異なるだけで、根っこの部分は変わってない。
    正確に表現すれば
    「あらゆることが加速度的に背中を押した」
    ということだ。
    こういった社会的危機を経て、理念が判断軸になることを再認識することができた。
    約10年掛けて、人間を中心に置いた決断をする「人間大事」、しがらみに囚われずに自由な発想を育む。
    「融通無碍(ゆうずうむげ)」という哲学で経営をしてきた。
    長い年月は掛かったが、ようやく芽が出て、花を咲かすことができた。
    蓄積してきた理念が浸透し、社員はコロナでも右往左往する
    ことはなかった。
    物事の見方や考え方を伝え続け、そのベースが積み上がって
    いたことが大きい。
    一定の段階まで組織が成熟したと自負している。
    組織で力を発揮してきた集団も、間もなく次のフェーズに
    移る時がやってきた。
    2021年は「個人ブランドを形成させよう」と
    社員に伝えている。
    個々のブランド形成を高めていくことで、
    それが集合体になった時、強い力を発揮する。
    理念、目指すべきものがブレなければ、
    あとは各自の表現方法の違いだ。
    既成概念に縛られることなく、のびのびとやるべきだ。
    そういった余白の部分がない限り、イノベーションは生まれない。
    コロナ前から構想にあったこととして、3年後を目途に総合展示場から撤退する計画だ。
    総展は不特定多数を相手にする商売。
    コロナによって「誰が何を言うか、誰から何を買うか」
    という信頼をベースとする価値観が加速した。
    コミュニティを育みながら「特定多数」にアプローチする取り組みは、ビレッジ戦略を用いて、昔から力を入れてきたこと。
    今後はその進化系にチャレンジしていく。
    WEB上に仮想空間(ひだまりタウン)を作って、そこで住宅を見学できたり、コミュニケーションを取ったり、モノの売り買いを行う仕組みをつくる準備を進めている。
    オーナーも巻き込みながら30棟をそこに設置し、既存の顧客とその繋がりのある人々との縁に力を注ぐ。
    これまでやってきたこととアプローチが異なるだけで、目的は変わらない。
    地域工務店は不況や危機に強いはずだ。
    それは、本質的な仕事を生業にしているからだと思う。
    生活者はコロナによって、暮らしの価値観に大きな変化があった。
    「家族と暮らしを愉しみ、時を愉しみたい」
    そんな家づくり、暮らし方そのものに、回帰が進んでいる。
    それを提供できるのは、私たち地域工務店だろう。
     

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