石橋の手帖

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2020年11月20日(金)

    『一人の経験をみんなの経験へ』

    今、いくつかの新しいプロジェクトが進行しています。
    その一つが「HidamariGram」という名のプロジェクトです。
    ひと言でいえば、マニュアル化です。
    かねてから、仕事の品質を統一したいと願っていました。
     
    我々のような中小零細企業は、仕事が人についてしまう傾向にあります。
    ノウハウもまた、人についてしまいます。
    その人でなければ出来ない仕事を完全に撤廃をしたい。
    そんな想いをもう何年も前から思っていました。
    ようやく、念願のプロジェクトとして指導を始めます。
     
    参考にしたのは無印良品。
    無印良品のマニュアルの名前が「MUJI GRAM」と言います。
    それにあやかっての「Hidamari Gram」
     
    営業で育った僕は、マニュアルに拘束されるのは嫌だ。とか、マニュアルなんて必要ない。
    と、信じて疑わなかったのも事実です。
    自分の腕一本で勝負してきて、今の自分がいます。
    しかし、それは大きな誤解であり、思い上がりであることに10年以上前に気づきました。
    ある意味、そこから人材育成がスタートしたといっても過言ではありません。
     
    色々と手を変え品を変え取り組んできましたが、人それぞれの能力や経験がその人の成長速度に影響を及ぼすという事実。
    その能力と経験が不足している人は、何十倍の努力をすることが求められる。
    が、働き方改革による時間的な拘束があり、その努力も難しい。
    結果的に、成長するのに時間がかかる。
     
    そんなジレンマの中、
    自分の経験を人の経験に移植することが重要。
    それが今回の「HidamariGram」です。
     
    細かい言葉の定義付け、その仕事の意味目的の明文化、細かい設定。
    これを各部単位でスタートします。
    しかし、そう簡単なことでないのは承知の通りです。
    まずは、3年をめどに取組みをスタートします。
    3年でモノになれば儲けものです。
     
    進め方は、新入社員が分からないこと(分からなかったこと)から進めます。
    結局のところ、実行以外に道はなく、出来るところからスピードを持てマニュアル化をしていくスタンスです。
     
    マニュアルは、自分たちでつくらないと受け身になるであろうと思います。
    人の決めたルールには従いたくないのも人情です。
    月間の報告会にマニュアル化の進捗が各部から報告を上げるようにし、流動的でいつも生きているマニュアルを目指します。
    自分たちで作ったマニュアルは愛着を生むからこそ、初めて当事者意識になる。
     
    実のところ、我々にはその素地がある。
    毎週、週報という形で社長である僕宛に報告が送られて来ます。かれこれ5年くらい前からの取組み。
    そこには、お客様の声や匠の会の声が報告されます。
    1週間に50個近い声が上がる仕組みがすでにできています。
    また、業務改善につながる提案も同様に上がってきており、これまでも、意志決定の速度が速まっていました。
    その項目を一つ一つマニュアル化していくこと。
    完成に3年は要するという風に考えている通り、マニュアルを作ることは目的ではない。
    そのプロセスと、運用に目的があります。
     
    満を持して始まる「HidamariGram」プロジェクト。
    これまで社内改革・革命を進めてきましたが、
    これが最後のピースとなるかもしれない。
     
    定着した5年後くらいには、会社は大きく変わっていることと思います。

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