石橋の手帖

2024年5月26日(日)

    『日本の魅力』

    先日、NPO 法人環境共棲住宅「地球の会」開催の「日本の木の家づくり全国サミットin京都」に社員5名で参加してきました。
    今回の開催場所は国立京都国際会館。この場所は、1997年にCOP3にて採択された「京都議定書」。
    まさにその場所です。そこに意味があります。
    主催者の立場からすると、420名を超える方に参加頂き、心より御礼申し上げます。
     
    今回のサミットのテーマは「日本の魅力~ルーツから新しい暮らしの形を考える~」
    5名の有識者の皆さんにご講演をいただきました。
    ①千宗屋(武者小路千家第15家元後嗣)
    ②フレデリック・クレインス(国際日本文化研究センター 副所長)
    ③井上章一(国際日本文化研究センター 所長)
    ④日向進(京都工芸繊維大学名誉教授・京都伝統技術協会理事長)
    ⑤横内敏人(横内敏人建築設計事務所所長・地球の会理事)
    その他にも、地球の会の主力事業である「分科会」や「委員会」の取組み報告など盛り沢山です。
    それぞれに示唆があり、問題提起がありました。
    千宗屋さんのお話では、茶の湯の文化と千利休の考え方から茶室や文化について詳しく教えていたできました。
    茶の湯の世界は「融通無碍」という言葉がしくりと来ます。
    その他の有識者の方々の講演も、それぞれに考えさせられることが多い内容です。
    その中で特に印象的だったことが、横内敏人先生の講演。
    まさに圧巻でした。
    日本の文化、建築分文化は縄文時代から、綿々と繋がっている。
    そこから長い年月をかけて、日本人らしさが醸成された。
    森の文化や木の文化、自然との共生、持続可能性、平和、物作り。
    これらすべては縄文から学ぶべきこと。
    さて、今現代はどうだ?
    横内先生は、
    「西洋を手本にした戦後復興と消費経済の80年。
    この先は、歴史に学び、日本人としての誇りを取り戻すこれからの80年。」
    というように締めました。
    今回のすべての講演内容のすべてが腹落ちした瞬間であり、使い古された言葉であるモノの「原点回帰」という新しい時代に入った感覚を覚えました。またひとつ、時代が変わる気がします。
    この住宅業界は、「工業化住宅」から「自然素材系の住宅」へ変化し、今は、「デザイン系・性能系の住宅」の時代。
    既に、その次の時代が始まっている。その時代がどういう言葉で表して良いのかは、いまだわかりませんが、次のステージに差し掛かっている。その次のステージは、本当に日本の気候に合った家であり、本当に日本の暮らしに合った家であり、日本人の思考に合った家である。
    すなわち、「木の家」である。そんな風に思います。
    我々、地域工務店の活躍の時代が幕開けをする気がします
    会場にいた皆さんも同様に感じたことと思います。
     
    同行したスタッフは、各部長が推薦した「敢闘賞」のスタッフ。
    僕は毎回の地球の会のサミットへは頑張った人のご褒美として参加をしてもらっています。
    そんなスタッフも同様に感じた模様。
     
    もっともっといい家をつくろう。
    そう誓ったサミットでした。
     
    尚、次回のサミットは、2025年11月に博多で開催をされます。
     

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