2015年4月12日　享年70歳
あれから17年。
思えば、70歳って早かったな・・・。
まだまだ行きたかっただろう。
まだまだ酒を飲みたかっただろう。

 

僕もあと22年でその年を迎える。
あとたったの22年。

 

2015年東京の春は、
ほんの少し春が来るのが遅かった。
亡くなる少し前に錦糸公園の桜が満開を迎え、
病院に見舞いに行く僕の心を晴らした。
だから、満開の桜で、毎年父の事を思い出す。

 

決して褒められた父ではなかった。
自営でパン屋を営んでいたが、
あまり熱心に仕事をしていた感じはしない。
毎日夕方には酒を飲み出かけて行った。
浴びるほど飲む父であった。
子どもだった自分は、酔っぱらった姿が恥ずかしく、
一緒に電車に乗る機会があった時は、席を離れて座った。
いつだったっか、ジャケットのポケットから
「半分残ったコロッケ」が出てきたことがある。
駅前の肉屋でコロッケを買って、
半分食べてポッケにしまったんだろうことは想像がつく。
当然に泥酔状態。
しかし、そんな父も今となっては愛おしく感じる。

 

好き勝手やりながら、子どもたちを愛し、
仲間を愛した人だった。
好き勝手やったからこそ、
70という速さでこの世を去った。
しかし、父は満足だったとも思う。

 

今日は父の好きだったシュークリームで弔いたいと思う。

 

合掌。